人生は芸術だ
第31回人生は芸術だ "Life is Art" 「梅雨(あじさいへの想い)」
Posted Date:2010/07/07(Wed) 21:21
梅雨(あじさいへの想い)
ワールドカップも佳境に差し掛かり、ウルグアイ、オランダ、ドイツ、スペインと4強が出揃った。16強からはノックアウト方式で、1戦必勝という図式はサッカー大国ブラジル、アルゼンチンをも犠牲にしていく過酷なものだ。予選リーグのイタリア、フランス、アフリカ勢(ガーナを除く)の敗退もあるなか、日本代表チームの大健闘、ベスト16という成績には正直驚いている。
大会直前の不評を覆し、1戦1戦団結力を深め、チーム一丸となって世界の強豪国に臆することなく挑んだ姿は日本中を感動の渦に巻き込んでいった。
私見だが、出来れば岡田監督がゲーム後に話したように、もう1試合将来日本の範となるであろうと思われるスペイン代表との真剣勝負を観てみたかった。
南アフリカで開催中のワールドカップに世界の眼が注がれるなか、私が住む仙台は連日、梅雨特有のじめじめとしたはっきりしない天候が続いている。私は子どもの頃、梅雨が嫌だった。外で遊びまわることが出来ず、小学校低学年の頃は、重いランドセル、雨傘、長靴と重装備になることがとても苦痛だった。それは通常、晴れていれば15分位で通える学校へ、倍の時間を要したことにも繋がる。梅雨期の記憶といえば、梅の実、あじさいの花、かたつむり、あまがえるが思い出される。
もう一つ。それは34才の時(聖和学園に勤務して10年目)に仙台市北部にある臨済宗の禅寺資福寺(通称あじさい寺)にて早朝3ヶ月にわたり(4月~7月)座禅をしたことである。
その時期は、10年間手伝いをしたバスケット部を離れる時期であったが、前後してわずか1ヶ月の間に人生の大きな転機(深く考えさせられること)が連続して3度あった。
1.前日に会った教え子が、次の日に栃木の高速道路で事故死。
2.私の妹がお付き合いをしていた彼が磐越道でいねむり運転。そして追突事故で重体。
3.親戚の誕生して3ヶ月の子どもが小児がんの診断。
そんな無常な人生にむなしさを覚え、自然に禅寺資福寺に足を向けていた。通い始めて50日を過ぎた頃だったろうか、境内の1200株のあじさいが一斉に咲き誇り、その美しさに心を洗われていった。
そんな時に縁があって手にした一冊、道元禅師の「正法眼蔵」という本に現在のチームの部旗の根幹となる「栄光に近道なし」の言葉を頂いたと考えている。
美しいあじさいは、あじさい自身が美しいのではなく、見る人の心が美しいと感じた時に美しくなる。
同じものを見ても、美しいと感じる心がなければ美しくはない。
美しさは、それを見つめる人の瞳の中にある!
梅雨のあじさいの美しい花を見るたびに思い出す。

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